参加者の日記帳 - コラール音楽研究会

2004.1.15
テーマ:Das deutsche Magnificatの結論部分
“Er denket der Barmherzigkeit”
「彼は憐れみを思い出す」
独:denket, ラ:recordatus, 英:remembrance, 日:思い出す
「憐れみを思い出す」。かつて憐れんだことを忘れていた、ということ。いつでも恵みの神が見えているわけではない。神は怒る。顔を隠す。
“und hilft seinem Diener Israel auf”
「そして彼の僕イスラエルを助け起こします」。選民イスラエルは神に忘れ去られて倒れていた。それを助けるために神は救い主を送った。
“wie er geredt hat unsern Vatern”
「私たちの父祖たち(族長)に彼が語った(約束した)ように」
“Abraham und seinem Samen ewiglich”
「アブラハムとその子孫に永遠に」.
独:ewiglich、:ラin saecula saeculorum, 日:永遠に

「永遠」の意味をラテン語から学ぶことができる。saeculum:世代。(前置詞)in+saeculum複数対格(方向を表す)+saeculum複数属格:「世代世代の世代世代に向かって」、「世代世代を貫いて」。だから「ある状態が果てしなく続く」という静的イメージではなく、「各世代を貫いて」というダイナミックな概念。(KI)