受験舎で受験生時代を過ごした卒業生から届いたメッセージを掲載させていただきました。
目標に向かって勉強に励む皆さんに向けて、受験成功の秘訣、塾体験記、合格までの道のり、合格してからの後のことを熱く、色濃く語っていただきました。ぜひ、ご覧ください。
宇都宮女子高校卒 ⇒ 慶應義塾大学(総合政策学部)
村松 由季子さん
村松さんは、中学生の頃から受験舎に在籍し、受験を経て、宇都宮女子高から慶應義塾大学に進学されました。
2015年4月から社会人として歩み始めた村松さんに、この度、主に大学在学中の経験についてインタビューさせて頂きました。
受験舎 |
こんにちは。 今日はわざわざ塾に来てくれてありがとう。 |
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村 松 | いえいえ。 |
受験舎 | 村松さんが慶應義塾大学を3.5年早期卒業制度を利用して卒業したことを知って、ぜひ話を聴きたい、そして、塾の卒業生、そして塾生にその話を共有できればと思い、このような場を設けさせてもらいました。今日はよろしくお願いします。 |
村 松 | はい、こちらこそ、よろしくお願いします。 |
受験舎 | さて、いきなりだけれど、大学を3年半で卒業しようと思ったのはいつですか?また、そのことは、前から知っていたの? |
村 松 | いえ、入学後のオリエンテーションで、3年半で卒業できる選択肢もあると初めて耳にして、やってみようかなと思いました |
受験舎 |
すごいね(笑)。 普通は、これからの楽しい生活に頭がいっぱいで、そんな話は頭の中に入ってこないと思うんだけど。周りの友達には「3年半で卒業したい」って言ったりしてた? |
村 松 | はい。 |
受験舎 | 友達はどのような反応をしてましたか? |
村 松 |
周りでは「え?なぜ?」という反応が多かったです。 「大学生活ほど良いものはないのに、なぜ早く卒業しようなんて思うの?」とか、「私はできるだけ長くいるよ」と言われたりしました(笑)。 皆の気持ちはわかるけれど、私は卒業した後に自由になる半年間で、必ず海外に行って、できるだけ長い期間過ごしたいと思ってたんです。 |
受験舎 | でも、3年半で卒業するのって大変じゃないの? |
村 松 |
![]() ただ、自分から目標を設定しないと、ぼやっと学生生活が終わってしまう気がしたので、これを目標にすることを大学生活の軸にしようと思いました。 |
受験舎 | 条件というのは? |
村 松 |
3年生の春までに単位を4つ(4単位)落としていたらその時点でダメなんです。それだけの単位を取りつつGPA①もきちんと取る必要がありました。 でも、目標達成のために授業に積極的に参加したことで、結果として授業が楽しくなりました。 |
受験舎 | 大変だった点は? |
村 松 |
そうですね、就職活動の時は、だいたいみんな授業数を減らすんですけど、私は常にマックスで取らなければならなかったので、その時期は大変でした。 また、英語の成績が卒業条件に足りていなかったので、ダブルスクール②をしてテンプル大学に土曜日に通って講座を取っていました。 |
受験舎 | 卒業するのに英語の成績がそんなに求められるの? |
村 松 |
普通に4年で卒業する分には、単位を取れていれば成績が悪くても問題ないんですけど、3年半で卒業したい場合には、申請時の要件、卒業時の要件があり、TOEFL 90以上のスコアが必要です。 英語に意識的に取り組んでいたおかげなのか、卒業後、高校の時に留学していたフロリダのホームステイ先に遊びに行ったとき、ホストファミリーに「会話の能力が衰えてないね。」と言われて、この経験が生きているなと感じました。 |
受験舎 | 近くに3年半で卒業した人はいたの? |
村 松 |
いや、私の周りにはいませんでした。そもそも、挑戦する人がほとんどいないのではないかと思います。でも、今振り返ってみても、良いことしか思いつかない、やらない理由が見当たらないです。 いろいろな条件はあるけれど、やる価値はあると思います。 学費も最後の半期分の約70万円を払わなくて済みますし(笑)。 大学の授業は、きちんと出席してちゃんと取り組めば為になることがたくさんあるのに、適当にやって、BでもCでも単位が取れればいいやっていうのはすごくもったいないなと感じてました。 |
受験舎 | 話は変わりますが、村松さんが通っていたSFC③の魅力は? |
村 松 |
![]() ゼミには1年生から4年生まで全学年の生徒がいるので縦のつながりができやすく、先輩から色々な話を聴けてためになります。 自分が好きなように、自分だけの勉強ができる。自分だけのコースを自分で作ることができます。必修もほぼないので、ちょっと始めた研究で「あ、これじゃないな」と感じたら、すぐに方向転換をはかれる点が良いですね。 |
私も最初は言語学をやっていたんですけれど、最終的には心理学に取り組むようになりました。そういう風に自分に合うように調節できるのが魅力だと思います。 周りには、色んなこと、例えば建築をやっている人もいれば、語学だけに集中的に取り組んでいる人もいて、そのような人たちと関わることが出来るのはとても刺激になり、本当に面白いです。 |
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受験舎 | SFC③の問題点はある? |
村 松 |
自分の軸を持っていないと、怠惰な学生生活を送っても卒業が出来てしまう学部でもありますね(笑)。 また、色々な分野のことが学べる反面、一つのことを深く掘り下げるのは難しいのかなと思います。 |
受験舎 | 就職活動はどうだった? |
村 松 |
そうですね。入社が決まった会社は、どんな人と面接をしても人間的に魅力を感じることが多かったので、就職活動が進む中で、他の会社には断りを入れていき、最終的にはこの会社に賭けてました(笑)。 会社からは10月から入社してくださいと言われたんですけど、自分にはどうしてもやりたいことがあるので4月にしてくださいとお願いしました。 |
受験舎 | 卒業後の半年間は自分の納得いくように過ごせましたか? |
村 松 | はい。これ以上はないかなって思えるくらい充実した時間を過ごすことができました。 |
受験舎 | どんなことをして過ごしたんですか? |
村 松 |
![]() 3年半で卒業ができそうだと感じられるようになり、就職活動も終わり、じゃあ残り半年で、例えば海外の大学に留学する、海外でインターンシップ④をするなどの選択肢の中で、知り合いが「35歳以下の人を新興国に派遣して、新興国のビジネスについて考える」というプログラムがあることを教えてくれて、それに3か月参加しました。 |
受験舎 | 具体的にはどのようなことをしたの? |
村 松 |
![]() 私はその機関に同伴して、セミナーの話し手として、日本のトレンドや日本人の好みについて講演を行いました。3か月で5回ほど、地方の出張で講演しました。 |
受験舎 | すごいね。そのプログラムに参加して、村松さんにとってどんな成果があった? |
村 松 |
![]() これは、予想以上に難しいことです。先が読めない世界で、前提を全て払拭する必要がありました。最初は慣れずに、ストレスを感じましたが、柔軟であることは、必須です。 今後、もしも海外で働くことがあった時に、この経験を活かせるのではないかと思っています。 |
受験舎 | 村松さんと海外の繋がりに関しては、高校のときの留学が大きな意味を持っているのかな?と思うんだけど、どうですか? |
村 松 | 高校のときに1年留学しようと私が決めたとき、周りの人たちは家族も含めてみんな驚いたんです。 |
受験舎 | うん。当時、自分たちも驚きました。大丈夫かなって(笑)。 |
村 松 |
そうですよね(笑)。 ただ、高校に入学して、勉強がつまらなく感じて、そして勉強しかしていない周りのクラスメートもつまらないと感じてしまって… 塾に来るのは楽しかったんですけれど(笑)、高校生活がつまらない中で「何か人とは違うことを経験してみたいな」と考えている時に、たまたま「留学行かない?」と言われて、全然社交的じゃなかったし、海外大嫌いだったけれど(笑)、今、自分が送っている生活よりはましかな?と思って。 だから、留学したのは、素晴らしい理由があったわけではなく、今の生活から抜け出したいという気持ちがあっただけなんです。 |
受験舎 |
留学後、戻ってきてやっぱり変わったなという印象は受けたよ。 それまでは、内気で恥ずかしがりやというイメージがあったけれど(笑)、かなり成長したなって。 |
村 松 |
ありがとうございます。受験舎には本当に長い間お世話になりました(笑)。受験舎の存在って自分の中では大きくて、私にとって癒される場所でした。 大学に行ってからも、講習会のお手伝いをさせてもらったり、これからの進路について相談もさせてもらえたし。 大学生になってから、特に、他の塾でアルバイトをした時に、自分は中学・高校と本当に恵まれた場所で勉強できたんだなと感じることが何回もありました。姉とも受験舎や受験舎の先生について今でもよく話します(笑)。 |
受験舎 |
ありがとう。お姉さんも誘っていつでも遊びに来てください(笑)。 卒業後の期間で他にしたことはあるの? |
村 松 |
高校時代に留学したときのホームステイ先の家族に会いに行ったことと、あとは、この期間で、今までの自分だったら絶対にやらなかったことをやってみようと思って社交ダンスをやってみました(笑)。 どうしても、ダンスなどにノリが悪い自分が嫌だなと感じていたので、今回はおそるおそるやってみたんですけれど楽しくできました。 |
受験舎 | すごくエネルギッシュに動いてるよね。 |
村 松 |
常に必死です。 楽しようとすると失敗する傾向が自分にはあるので、自分を追い込まないとダメみたいです。ストレスは溜まりますけどね(笑)。 |
受験舎 | そういえば、卒論は何をテーマにしたの? |
村 松 |
卒論は、絵本が与える子どもへの影響に関して取り組みました。 戦争体験をされた80歳以上の方と1年くらいお話をさせていただいて、その人と共同制作という形で絵本を創りました。 「絵本で残す~戦争体験の記録~」という題名です。 絵本が出来る中で、彼女がどのような感情変化をするか、戦争に対する感情がどのように変化するかということを卒業制作としてやっていました。 |
その過程でその方とすごく親しくなって、今でも親交を続けているのですけれど、その方と出会えたのはすごく大きかったです。 私は自分が今属している場所じゃないところに知り合いがいたり、世界があったりすることを、昔からすごく大事にしているんです。 中学・高校のときも、学校でつらいことがあったとき、学校という場所以外に受験舎という場所があって、受験舎に来れば楽しいって。 |
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高校のとき、フロリダへ留学した後は、日本にいても、自分にはフロリダにも世界があるんだって思っていました。いつでもそこに行くこともできるんだって。 | |
![]() また、言語学をやっていた時のゼミの教授ともすごく仲良くさせていただいて、そのゼミの人たちとも良い関係で、なんだかゼミが2つあるみたいな気がしています。そういう世界を作れたというのがとても大きいと感じています。あ、ちなみに卒論は優秀作品に選ばれました(笑)! |
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受験舎 |
おーそれはすごいね。 他の人よりも時間が少ない中で、よくそこまでがんばれたと思います。 今日はたくさん良いお話を聞かせて頂き、本当にありがとうございました。今後のご活躍も期待しつつ、また、お会いできる日を楽しみにしています。 |
村 松 | こちらこそ、これからもよろしくお願いします! |
[ 注釈 ] ①GPA(Grade Point Average)とは、各科目の成績から特定の方式によって算出された学生の成績評価値のこと、あるいはその成績評価方式のことをいう。欧米の大学や高校などで一般的に使われており、留学の際など学力を測る指標となる。 ②ダブルスクールとは、大学に在籍しながら、別の専修学校に籍を置くこと。 ③SFCとは、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス (Shonan Fujisawa Campus) また、ここから転じて、湘南藤沢キャンパスにある同大学総合政策学部・環境情報学部・看護医療学部・大学院政策・メディア研究科・大学院健康マネジメント研究科の総称のこと。 SFCを3.5年で卒業するためには必要なこととは?興味のある方はこちらをご覧ください。 ④インターンシップ(Internship)とは、特定の職の経験を積むために、企業や組織において労働に従事している期間のこと。 ⑤マッチング(Matching)とは、需要(必要とする)側と供給(必要とされる)側の調整を行い、販売や取引の仲介を行うこと。 |
イグ・ノーベル賞受賞(2012年音響学賞)
受験舎 2期生 宇都宮高校卒 ⇒ 東京大学理科工類 ⇒ 東京大学大学院博士課程修了
栗原 一貴さん
受験舎 8期生 宇都宮女子高卒 ⇒ 国際基督教大(ICU) ⇒ オックスフォード大
印南 芙沙子さん
受験舎 16期生 宇都宮大学附属中学校卒 ⇒ 宇都宮女子高校卒 ⇒ 東京大学
渡邉 麻由香さん