アルバート・アインシュタインは、20世紀でもっとも有名で優秀な科学者だと言われています。その名前を知らない人の方が少ないのではないでしょうか。
この本との出会いは、かれこれ10年以上前にさかのぼります。今でも変わっていませんが、文章を読むことは好きなのですが、読書(特に物語)となると幼少の頃から苦手だった私が、当時、事あるごとに立ち寄っていた雑貨店で偶然この本を手に取りました。
「アインシュタイン」と言う名前、「数学者・物理学者」という職業(塾で数学を担当し始めた頃でしたので…)、そして何よりパラパラとめくってみると少ない文字数、そんな単純な理由でこの本を購入したのを覚えています。とにかく読書をする習慣のない私でしたが、あっという間に読み終えることが出来る量でした。
しかしこの本、タイトルの通りアインシュタイン本人が残したとされる150の言葉が延々と書き連ねられているのですが、当時20代前半の私が、読んで、考えて、悩んでも、おそらく5個程度の言葉にしか共感ができなかったように思います。頭の中が「?」だらけになりました。
ところが、この本と10年以上の付き合いを経て、共感できる言葉の数が年々増えて、いまでは、事あるごとに読み返しています。また、同じ言葉に対する解釈も変わってきて、改めてこの本の面白さ感じています。そして、今後も時間の経過と共に、この本を開くのが楽しみになっています。
本をたくさんは持っていない私ですが、お気に入りの一冊があります。「本を読むことがが好き」でなくても、「すごく好きな本を読む」ことが読書であるとも思います。一度だけではなく、何度読んでも楽しむことができ、長い付き合いができる本、そんな本に学生のうちに出会って欲しいと思います。
大人になってもいつもそばにある、そんな本をぜひ探してみてください。